ストレス社会に生きる私たち。
最近は、企業での「ストレスチェック制度」も
義務化されました。
仕事や職場環境、人間関係、家庭問題…。
日々の暮らしの中でストレスから逃れるのは困難です。
そこで、カラオケで心身をリフレッシュすることを
おすすめします。
実は、歌うことには心と身体にうれしいことが
たくさんあるのです。
これまでカラオケはストレス発散に良いといわれてきましたが、
近年の研究により、歌うことによる
ストレスの軽減が実証されたのです。
ストレスがたまりがちな現代社会にあって、
いつものように娯楽として
楽しんでいただくことはもちろん、
心と身体の手軽な
サプリメントとして、
「健康カラオケ」を
実践してみてください。
カラオケは、スポーツのように急激な負担をかけず、
「気軽に」「楽しく」健康増進を図ることができる
レジャーのひとつ。
近年の研究により、免疫力の低下や生活習慣病の原因となる
ストレスを軽減させる効果があることが実証されました。
歌うことがストレスに与える影響を検証するため、ストレスがかかると唾液中での分泌が増えるとされるストレスホルモン「コルチゾール」と、ストレスマーカーとして研究に利用されることの多い「分泌型 IgA」という成分を測定しました。すると、カラオケ歌唱の前と後では、どちらの量も明らかに減少していることが判明。また、「歌うことが楽しくない」と感じる被験者の数値も同様の変化をみせるなど、好き嫌いの嗜好に関わらず、歌うとストレスが改善されることが明らかになりました。カラオケは誰にでも役立つストレス解消法といえるでしょう。
カラオケで思いっきり歌うと、
気持ちよくなったり、いつのまにか身体がポカポカして
汗をかいたりすることはありませんか?
ここでは、自らのクリニックでカラオケを活用した
健康法を取り入れている
周東寛先生(南越谷健身会クリニック院長)が提唱する、
歌うことの健康効果についてご紹介します。
若々しく
いたい
あなたに
歌っていると、感動的になったり、うっとりするような気分になることがありませんか?秘密は、「幸せホルモン」とも呼ばれるアドレナリンやドーパミン、エンドルフィンなどの脳内ホルモンです。脳にナチュラルハイをもたらすこれら成分の分泌が、熱唱することで活性化。これは、「カラオケハイ現象」といわれています。アンチエイジングや落ち込んだ気持ちを和らげるために、カラオケでは感情を込めて歌いましょう。
運動不足な
あなたに
お腹の底から歌うと、お腹の脂肪が燃焼します。腹式発声で10曲連続して歌えば、なんと1㎞走の有酸素運動と同等の効果が。有酸素運動は内臓脂肪を燃焼し、生活習慣病の予防につながります。また、身ぶり手ぶりを加えて歌うと運動効果がアップ。さらに、腹式発声で腹筋が鍛えられ、体を動かしながら歌うことが腰の運動にもなり、腰痛対策にも効果的です。
疲れている
あなたに
ガン細胞やウイルスを攻撃する免疫細胞(NK細胞)の活動は、ストレスのある人ほど弱まることが知られています。幸せホルモンの分泌を促しながら、ストレス解消を図るカラオケ。このストレス軽減効果が、免疫細胞の活性化につながっていると考えられています。カラオケ歌唱は、日々の健康維持にもつながるのです。
カラオケで日常的に歌うと、口のまわりの筋肉が増強されます。これにより、加齢とともに衰える嚥下(食べ物や飲み物を飲み込む動作)機能もアップ。高齢者の誤嚥(誤って気管に異物を入れること)防止にも、カラオケは役立つと考えられています。
運動不足は、高血圧や高血糖、腰痛や便秘、血行不良、
内臓疾患など、
さまざまな生活習慣病を招きます。
運動不足を感じているのなら
大声で叫ぶ
「あああ〜」と発声する
ドミソの音程で「あ、あ、あ〜」
と発声する
口をすぼめ、吐くときに
「あああ~」と発声する
口をすぼめ、吐くときに
「あ、え、い、お、う」と発声する
唇を指で横に開き
「あああ~」と発声する
あまりに強いストレスを強いられた
とき、震えや硬直といった症状が
突然襲う「イップス症候群」。
この症状に人前で歌うカラオケが
治療の一環として
取り入れられています。
人前やここぞというときに
上がってしまう方、
今すぐカラオケはいかがですか?
音声を細かく上下させ震えるように
音を響かせる「ビブラート歌唱法」
は、鼻咽腔を振動させます。
鼻咽腔の振動は、
三半規管や喉、脳を刺激し、
聴覚障害や認知症の予防・改善に
効果的だといわれているのです。
歌唱法の知られざる力ですね。
カラオケの音や映像に触れ、
さらに感情豊かに歌うことは、
視床下部や脳下垂体を刺激。
女性ホルモンの分泌を促し、
更年期障害の緩和や体細胞の
老化防止に良いとされています。
いつまでも美容と健康を保ちたい
女性に大変おすすめです。
女性歌手の歌を男性が、
男性歌手の歌を女性が歌ってみては
いかがですか。
その歌の違った雰囲気がかもし
出され、別の魅力を楽しめます。
しかも、異性の歌を歌うことは、
イメージ力が豊かになり
脳の活性化や、認知症の予防が期待
できます。男心や女心への理解が
もっと深まるかもしれませんね。
鶴見大学 歯学部
斎藤一郎教授